問題
次の「慣用句」の何処が間違っているでしょうか？
慣用句…二つ以上の語が結びついて、もとの語句とは違う、新しい意味を表す言葉。
①無しのつぶて
②焼けぼっくりに火がつく
③聞いた風な口を利く
④乗るか反るか
⑤取り付く暇もない
⑥肝に命ずる
⑦的を得る
⑧蹴りをつける
答え
①梨のつぶて
「投げたつぶて（＝小石）は、返ってこない。」ところから「返事や便りが無い。」という意味に。本来は、「なし」は「無し」だったが、シャレ（！？）で、「梨」と書くようになったと云われています。
②焼け木杭（ぼっくい）に火がつく
「焼け木杭」は、「燃えのこりの切り株」のこと。意味は「過去に関係があった男女が元の関係に戻りやすい。」というたとえ。
③利いた風な口を利く
「利く」は、「よい影響がある。」とか「ききめがある。」と言った意味。「利いた風な口を利く」の意味は、「ものごとを理解しているかのような口ぶりであるさま。知ったかぶり。」
④伸るか反るか
昔、矢を作るとき、「竹が真っ直ぐ伸びていれば、使えたが、反れて（＝曲がって）いたら使えなかった」ところから生まれた慣用句。意味は、「成否は運にまかせ、思い切ってものごとを行うこと。いちかばちか。」
⑤取り付く島もない
「困ったときに、周りに何もない。」という意味で、
取り付きたかったのは、「時間」ではなく、「土地」。
⑥肝に銘ずる
石や金属などに文字を刻む（＝銘ずる）ように、「心に刻みつけて、忘れない。」という意味。
⑦的を射る
的は、射るもので、得るものではないので、「的を得る」は誤り。「得る」バージョンの正しいものは、「当を得る」。「的を射る」「当を得る」どちらの意味も、「要点をしっかりとつかむこと。」
⑧けりをつける
「けりがつく」の「けり」は、助動詞（古語）のことで、「和歌・俳句などに助動詞「けり」で終わるものが多い」ところから生まれた慣用句。意味は、「ものごとに結論を出して、終わりにすること。」
