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ダース・ベイダーは、 三船敏郎だった。

映画の小話20

※この小話は、taketakechopの推量文です。推量とは、「根拠なく推しはかる」ことを意味しています。

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 「ダース・ベイダー」の中身といっても、常時、中に入って演技をするわけではなく、『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』(1983年)の最終場面で、「ダース・ベイダー」が素顔を出すとき、そこに「三船敏郎」が入る計画があったのではないかという小話です。  

スター・ウォーズ:ダース・ベイダー (MARVEL)

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 『スター・ウォーズ』が部分的に黒沢明の『隠し砦の三悪人』の影響を受けているというのは、有名な話です。   

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   ◎『隠し砦の三悪人』からの影響
・「姫様救出物語」「姫様から栄誉を与えられる舞台で終幕」といった大筋
・「勝気な姫様」設定
・「太平と又七」の百姓コンビ⇒「C-3POとR2-D2」のドロイド・コンビ
・場面転換で行われる紙芝居のように画面が横に引かれるエフェクト

◎話は、それますが、日本文化からの影響
・「時代劇」の「ジダイ」⇒「ジェダイの騎士」の「ジェダイ」。
・「半蔵」⇒「ハン・ソロ
・「柔道着」⇒「ルーク・スカイウォーカー」の
・「武将の」⇒「ダース・ベーダー」のヘルメット 

 
 三船敏郎は、黒沢映画の常連役者で、1960年~70年代にかけて、大活躍したワールドワイドな時代劇スターです。『隠し砦の三悪人』でも、主役の「真壁六郎太」を演じています。ジョージ・ルーカスにとって、当時、三船敏郎は、『スター・ウォース』という「パズル」の中に、どうしても、はめ込みたかった「ピース」だったのではないかと思われます。
 しかし、三船敏郎は、「ダース・ベイダー」のオファーを蹴ってしまいます。それは、多分、次のような理由からだと思われます。三船敏郎は、1979年にスティーヴン・スピルバーグの『1941』に出演しているのですが、この作品、当時、ものすごく酷評されました。興行的にも大失敗に終わり、三船敏郎は、出演を激しく後悔。その経験から⇒「スティーヴン・スピルバーグ」の友だちの「ジョー・ジ・ルーカスの映画」「嫌だな」で、結局、断ったのではないでしょうか。  

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  しかし、諦めきれなったジョージ・ルーカスは、こだわります。

 

 『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』のクライマックスで、最後を悟ったダース・ベーダーは、「自分自身でお前を見ておきたい」と言い、ルーク・スカイウォーカーにヘルメットとマスクの脱着を頼みます。ルーク・スカイウォーカーが顔面を覆うマスクを外すと、ダース・ベーダーの素顔が。時間で言うと、120分30秒から、僅か40秒ぐらいの場面ですが、ここで、こだわりの配役です。
 ダース・ベイダーは、とても特殊で、スーツの中身は、「デヴィッド・プラウズ」声は、「ジェームズ・アール・ジョーンズ *1、そして、問題の顔面は、「セバスチャン・ショウ」と3人の役者で演じています。
 ここで「セバスチャン・ショウって、誰?」となります。なぜ、「ダース・ベイダー」の顔に、それほど有名でない「セバスチャン・ショウ」が選定されたのかというと、それは、顔が「三船敏郎」に似ているからなのです。120分30秒からのシーンでは、生命維持装置のようなものをつけていて、分かりづらいのですが、最後の大円団の場面で、精神エネルギーの塊として、「ヨーダ」「オビワン」とのスリーショットで再登場します。そちらの方は、結構な「ミフネトシロウ」感が出ています。
 ダース・ベイダーは、三船敏郎だった。信じるか、信じないかは、あなた次第という小話でした。  

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 ※1996年の『スター・ウォーズ ジェダイの復讐 特別版』では、残念ながら、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』で、アナキン・スカイウォーカーを演じた「ヘイデン・クリステンセン」に差し替えられているので、あしからず。

*1:役者としても有名ですが、『ライオンキング』のシンバのお父さんのムファサの声役としても、有名です。