光村図書発行の『国語3』を対象にしています。
【ジャンル】俳句
【特 徴】俳句は、覚えれば、点数が稼げるところです。
【すべきこと】①「季語」「季節」の確認。
②俳句の心情や情景を確認。
➊赤い椿 白い椿と 落ちにけり 河東碧梧桐
あかいつばき しろいつばきと おちにけり
季語「椿」
季節「春」
切れ字「けり」
【注意すべき点】
①赤い椿(あかいつばき)⇒6文字=定型が崩れている。
②目の前で起きた光景をそのまま写し取ったように詠んでいる。
➋バスを待ち 大路の春を うたがはず 石田波郷
ばすをまち おおじのはるを うたがはず
季語「春」
季節「春」
【心情や情景】
春の到来を確信して、詠まれた俳句。
➌萬緑の 中や吾子の歯 生え初むる 中村草田男
ばんりょくの なかやあこのは はえそむる
季語「萬緑」
季節「夏」
切れ字「や」
【心情や情景】
歯が生え始めたわが子に対する
成長の喜びを
生命力にあふれた自然を背景に詠んでいる。
➍飛び込みの もう真っ白な 泡の中 神野紗希
とびこみの もうまっしろな あわのなか
季語「飛び込み」
季節「夏」
【心情や情景】
飛び込み台から水面にジャンプしたら、
一瞬で着水して、真っ白な泡の中にいたという情景。
➎桐一葉 日当りながら 落ちにけり 高浜虚子
きりひとは ひあたりながら おちにけり
季語「桐」
季節「秋」
切れ字「けり」
【注意すべき点】
大きな桐の葉が落ちていく
ゆったりとした時間を映し出した俳句。
➏金剛の 露ひとつぶや 石の上 川端茅舎
こんごうの つゆひとつぶや いしのうえ
季語「露」
季節「秋」
切れ字「や」
【表現技法】
「金剛の露」⇒隠喩(「ダイヤモンドのような露」という意。)
金剛…ダイヤモンド。または、金属の中でもっともかたいもの。
➐冬菊の まとふはおのが ひかりのみ 水原秋櫻子
ふゆぎくの まとふはおのが ひかりのみ
季語「冬菊」
季節「冬」
【注意すべき点】
①「まとふ」⇒文語表現 口語⇒「まとう(纏う)」
②「おのが」の意味…自分自身
漢字で書くと「己が」。
文語表現の俳句なので、「おのが」と読んでいる。
口語では、「おのれが」と読むのが一般的。
【表現技法】
冬菊のまとふ=冬菊がまとう⇒擬人法
➑日と月の ごとく二輪の 寒牡丹 鷹羽狩行
ひとつきの ごとくにりんの かんぼたん
季語「寒牡丹」
季節「冬」
【表現技法】
二輪の寒牡丹=日と月⇒ 直喩
(「日と月のような二輪の寒椿」という意。)
➒咳をしても一人 尾崎放哉
せきをしてもひとり
季語「?」
季節「?」
※注意
「咳」を結核による咳と考えれば、季語なしに
「咳」を風邪による咳だと考えると、
季語=「咳」で、季節は=「冬」となる可能性があります。
通常、どちらで判断したらよいか、分からないものは、
テストでは、扱いません。
しかし、教科担当の教師の思い込れなどがあるので、
一度、確認した方がよいと思います。
【注意すべき点】
句の型⇒自由律俳句
【心情や情景】
咳をしても、それを気にかける人が誰もいない孤独感。
注意
あくまでも一般的な情報をまとめましたが、
あくまでも授業で提示された情報を優先して下さい。