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100年前の今日は、何の日?

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 100年前の今日、1918年(大正7年)9月21日は、第18代寺内正毅内閣総理大臣(1852-1919)が、シベリア出兵直後に起きた米騒動で、辞表を提出した日でした。その8日後、9月29日には、初の政党内閣である「原敬内閣」が誕生し、10月には、第一次世界大戦終結しました。今年は、第一次世界大戦から100年が経っているのですね。ちなみに原敬は、3年後の1921年、66歳のとき、東京駅で暗殺されています。

 「100年前の今日の小話」は、これ以上続かなかったので、「1918年の個人的なニュース」を探してみました。

 1918年、アメリカで、チャーリ・チャップリン29歳/1889年4月16日)がハリウッドに自身の撮影スタジオを設け、ファースト・ナショナル社と、年間100万ドル超の契約を結び、世界的なスターとなる一方、ヨーロッパでは、アドルフ・ヒトラー29歳/1889年4月20日)が敵軍の化学兵器攻撃で一時、視力を失い、ポンメルン地方の野戦病院に搬送されていました。このふたりは、同級生だったのですね。しかも、同じ月の生まれです。1918年時点では、「世界的なムービースター」と「一兵卒」、なかなかの差が開いています。この時点で、ヒトラーは、チャップリンのことを知っている可能性はあるけど、チャップリンは、ヒトラーのことを知らないでしょうが、この後、2人は、微妙に交わります。

 1925年、チャップリン36歳のとき、『黄金狂時代』が世界的に大ヒット。一方、ヒトラーは、その年の7月18日に『我が闘争』の第1巻を発売、そして、1933年の44歳のとき、ドイツ首相に就任(ようやくヒトラーも、ワールドワイドな登場人物に)。

 その頃、チャップリンは、「チャップリンスタイル」の喜劇から脱却しつつあり、1936年(47歳)には、「機械文明」と「資本主義」を批判した『モダン・タイムス』を発表、1940年(51歳)には、「アドルフ・ヒトラーの独裁政治」を批判した『独裁者』を発表し、ここで2人は、歴史的に交わりました。  

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   『独裁者』公開の5年後、連合軍の猛反撃により、ベルリンが陥落。ここまでと悟ったヒトラーは、1945年4月29日、長年の愛人(恋人!?)だったエヴァ・ブラウンと挙式、翌30日、エヴァと共に地下壕の自室で、ピストル及び毒薬を使用して自殺しました。56歳でした。   

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   チャップリンは、その後、社会批判する作風が問題視され、アメリカから国外追放命令を受けて、スイスに永住。そして、1977年、88歳で亡くなりました。


「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。」チャーリ・チャップリン 

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