taketakechopの小話の世界

taketakechopが展開するイラスト・映画・文法にまつわる小話の世界です。

地理と歴史に関して、小学生の間に覚えておきたいこと

f:id:taketakechop:20180901143749j:plain

ズバリ日本地図です。都道府県の場所県名、出来たら、県庁所在地も覚えてしまえば、中学生になったとき、楽です。ちなみに公立の中学校ですが、都道府県の場所が分かり、漢字で県名が書ける人は、クラスに1割も、いません。小学生の間は、人生の中でも、記憶が強い時期だと云われ、理屈なく、情報をインプットすることが出来ます。1か月も繰り返せば、直ぐに覚えてしまいます。


 日本地図を覚えてしまえば、中学校の地理で、楽になるのは、当然ですが、実は、日本史でも、「日本地図を覚えること」は、活きてきます。例えば、平安時代末期(1180年)に平清盛が一時的に都を移します。その都を福原京と呼びますが、福原京には、大輪田泊という貿易港があります。福原京への移転は、この大輪田港が理由です。地図で確認すると、それは、現在の兵庫県の神戸港だと分かります。そこから、「神戸は、この頃から、貿易港としての歴史を持つんだな。」とか、平清盛は、日宋貿易に力を入れていたから、「宋船を神戸まで引き入れたかったんだろうな。」とか、地理的な解釈も生まれます。

 

 また、「なぜ、大阪では、ないんだろう?」という疑問が生まれる人もいるかもしれません。実は、大阪は、室町時代の日明貿易のときに栄えます。「自治都市」のキーワードを持つ、あの「」です。戦国時代、堺は、日本でもっとも繁栄した商業都市となります。兵庫湊(大輪田泊)があるにもかかわらず、堺に新しい貿易港を作ったということは、何か理由があるはずです。堺の商人が新興商人だった(!?)のかもしれませんし、室町時代に入ってから、港が出来たということは、南北朝が関係している(!?)のかもしれません。

 

 さらに、「京都に繋げるためには、 兵庫湊(大輪田泊)や堺よりも 淀川の河口域の方が良いのにな。」と思う人もいるでしょう。何かないかと地図を捜すと、大阪湾から淀川を少し登ったところに大阪城を見つけることができます。ここは、戦国時代には、一向宗(浄土真宗)の拠点地となっていて、織田信長との10年に及ぶ「石山合戦」は、ここが舞台です。天下統一を果たした秀吉がその場所に大阪城を築きました。

f:id:taketakechop:20180901144606j:plain

このように日本地図が頭にインプットされていれば、教科書レベルでは、ありますが、自分なりの地形的な解釈新たな疑問が生まれます。そうならば、学校で覚える単なる記憶も、深まるはずです。