taketakechopの小話の世界

taketakechopが展開するイラスト・映画・文法にまつわる小話の世界です。

日常の小話 小さい頃の勘違い

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taketakechopは、

その能力の低さからか、

勘違いの多い子供だった。

その1

小さい頃、

「ママはは」という言葉を聞いて、

変わっているなぁと思った。

母親が

「ママ」と「はは」で「ママはは」なら、

父親の場合は、

「パパちち」だと思っていたが、違った。

継父だった。


その2

小さい頃、

シャッターに

「名犬シャッター」と書いてある建物があった。

その頃、

名犬ラッシー *1 』といった映画や、

『名犬ジョリー *2』といったアニメがあったので、

「名犬シャッター」は、

名犬ラッシー」や「名犬ジョリー」に並ぶ

名犬なんだな。

一度、観てみたいと思っていたが、

違った。

年を取ってから、分かったことだけど、

その建物がある、目の前の道は、

「名古屋」と「犬山」を結ぶ「名犬街道」と呼ばれる街道だった。

名犬街道にあるシャッター屋さんだから、

「名犬シャッター」だった。


その3

小さい頃、

童謡の「サッちゃん」の

「サッちゃんはね

 サチコっていうんだ

 ほんとはね」という部分を聴いて、

親戚の叔母さんのことだと思っていたけど、

クラスの人から、

「サッちゃんは、ゴリラなんだよ」と教えられ、

確かに「バナナが大好き」と言ってるわと

それを信じていたら、全く違った。

完全なデマだった。

ついさっきまで、

これを書くまでそうだと信じていた。

30年以上信じていた。


その4

小さい頃、

キーコーヒー株式会社の

KEY COFFEE」という看板を見て、

ずっと合鍵も作ってくれるコーヒー屋さんなんだ

と思っていたが、

違った。

合鍵なんて、作ってくれなかった。


その5

小さい頃、

「ウインナーコーヒー」を

ウインナー・ソーセージが入ったコーヒーだと理解し、

気持ちの悪い飲み物だと思っていたが、

違った。

「ウイーン風」のコーヒーだった。


その6

小さい頃、

プロレスが好きだったtaketakecopは、

「ジャーマン・スープレクッス*3 」という

必殺技に憧れていた。

そんな折、

近所のレストランに行くと、

メニューに

「ジャーマン・ハンバーグ 」という料理が載っていた。

なんだ、このハンバーグは?

ジャーマン・スープレックスと、どんな関係があるのか!?

後ろにぶん投げるハンバーグ!?

かなり興奮気味に待っていたが、

来たのは、普通のハンバーグだった。

それは、そのはず

「ドイツ風」のハンバーグだったから。

 

おしまい

*1:1938年にイギリス系アメリカ人作家エリック・ナイトが発表した短編作品『名犬ラッシー 家路』の主人公。映画にドラマ、いろいろなバージョンがあり過ぎて、当時、どれを観ていたのかは、不明。

*2:1981~1982年にかけて放映されたテレビアニメ。フランス人のセシル・オウブリが発表した『ベルとセバスチャン』が原作。

*3:後ろから相手をクラッチして、後ろにぶん投げて、ブリッジしたまま、フォールするという必殺技。小さい頃、弟に試してみたら、弟の全体重が鼻を打ち、鼻血が出た。