今日の品詞は、「接続助詞」です。
接続助詞
「接続助詞」も、
「関係系」の助詞なので、
言葉自体に意味はなく、
言葉の前後で、「関係を作る」のみです。
例えば、
「彼を訪ねたが、会えなかった。」という文があるとき、
「彼を訪ねたが」の「が」が「接続助詞」なのですが、
この「が」自体には、意味がありません。
「彼は訪ねた。」という文と
「会えなかった。」という文をドッキングさせているだけです。
「が」によって、ドッキングさせられたとき、
「彼は訪ねた。」と「会えなかった。」は、
「逆接」という関係で、ドッキングしています。
接続の種類
「接続の種類」は、
教科書(光村図書『国語2』P248)に出てくるものだと
「理由」
「原因・理由」
「条件」
「逆接」
「同時」
があります。
「接続詞」の接続の種類は、ガチガチに覚えた方が良いと思いますが、
「接続助詞」の場合は、
「教科書にでているもの」が頭に入っていればいいかと思います。
勿論、授業者によりますが…。
興味・関心・意欲のある人は、読み進めてください。
①「原因・理由」と「理由」の違い
②「接続詞」と「接続助詞」の違い
③「接続する語句」とは
①「原因・理由」と「理由」の違い
教科書(光村図書『国語2』P248)の例文で、
A「おなかが空いたから、何か食べよう。」は、「理由」。
B「風邪を引いて、学校を休む。」は、「原因・理由」。
と「関係の種類」を説明しています。
なぜ、「Aおなかが空いたから」は、
「接続の種類」が
「理由」は、OKで、
「原因・理由」では、駄目なのかという説明です。
「から」=「理由」というわけでは、ありません。
Bの「て」を「から」に変え、、
「風邪を引いたから、学校を休む。」とした場合、
前後の関係は、「原因・理由」になります。
これは「から」「て」に仕掛けがあるのではなく、
「原因」と「理由」の意味の方に仕掛けがあります。
「原因」と「理由」は、同義語なのですが、
違いがあります。
違いは、
「原因」は、結果を伴うが、
「理由」は、結果を伴わない点です。
対義語を調べると、それがよく分かります。
「結果」の対義語は、「原因」だけです。
※「理由」は対義語を持っていません。
そんなこんなで、
「A」の文章の「後ろの部分」を確認します。
「後ろの部分」=「何かを食べよう」です。
「何かを食べよう」の
「食べ-よう」の「よう」は、
「意志」を表す助動詞「よう」です。
「そう思っている」だけなので、
「まだ何も起きていない」状態=「結果がない」状態なので、
「原因」を外して「理由」のみを表示していると考えられます。
余談ですが、
「食べよう」が「何も起きていない状態」というのは、
「食べる」の活用形から、判断できます。
「食べ-よう」のときの
「食べ」の活用形は、「未然形」です。
「未然」は、「まだ物事の起こらないこと」を意味する言葉です。
②「接続詞」と「接続助詞」の違い
「接続詞」も「接続助詞」も品詞の一つです。
ただ
「接続詞」=自立語で、
「接続助詞」=付属語です。
「接続詞」と「接続助詞」の見分け方は、
「文節」から「単語」に区切ったとき、
先頭・単独なら=接続詞で、
何かにくっついているなら=接続助詞です。
【例】
お腹が空いたから、何か食べよう。
上の文を
文節に区切ると、
「おなかが」「空いたから」「何か」「食べよう」になります。
さらに、単語に区切ると、
「おなか-が」「空い-た-から」「何-か」「食べ-よう」となり、
「から」は、「た」にくっついているので、「接続助詞」になります。
③「接続する語句」とは
「接続詞」や「接続助詞」は、結構ややこやしい品詞です。
厳密に分類することが難しく、
人によって、主張が異なるため、
「入学試験」や「定期テスト」では、「接続する語句」と表現する場合があります。
「接続する語句」には、
「接続詞」「接続助詞」以外の品詞でも、
「接続する働き」があれば、「接続する語句」に含まれます。
【例】
「例えば」は、
教科書(光村図書『国語2』P237)では、「接続詞(=説明・補足)」としていますが、
国語辞典(旺文社『国語辞典』第十一版)では、「副詞」としています。
※主張が異なる場合は、基本「教科書」に準じておけば、大丈夫です。
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