「監督・脚本・主演」というのは、結構、耳にします。
ハリウッドで、まず思い浮かぶのはシルベスター・スタローンです。『ロッキー2』『パラダイス・アレイ』『ランボー3』『エクスペンタブルズ』で「監督・脚本・主演」をしています。※『ランボー3』『エクスペンタブルズ』は、共同脚本です。
日本で、すぐに頭に浮かぶのは「世界のキタノ」作品です。確認してみると①『ソナチネ』②『HANA-BI』③『菊次郎の夏』④『BROTHER』⑤『座頭市』⑥『TAKESHIS'』⑦『監督・ばんざい!』⑧『アキレスと亀』⑨~⑪『アウトレイジ』3部作の11本が「監督・脚本・主演」作品でした。他にも松田優作の『ア・ホーマンス』や勝新太郎の1989年版『座頭市』がそうでした。※どちらも、脚本は共同。
「監督・脚本・主演」は調べれば、もっと出てくると思いますが、この「監督・脚本・主演」に「主題歌」をプラスするとなると、それは、もう本当に数が少なくなるのではないでしょうか。
僕が思いつくのは「チャーリー・チャップリン」と「ジャッキー・チェン」の2人です。
『ライムライト』主題歌「テリーのテーマ」
1952年の『ライムライト』でチャップリンは、「監督・制作・脚本・主演・作曲・主題歌」をしています。チャップリンは、基本、作曲も行いますが、主題歌を歌ったのは、この映画だけだと思います。1952年の映画ですが、主題歌の「テリーのテーマ」 は、1972年の第45回アカデミー作曲賞を受賞しています。
一方、ジャッキー・チェンはというと、
1983『プロジェクトA』●主題歌「Project A」
1985『ポリス・ストーリー/香港国際警察』●主題歌「Hero Story」
1987『プロジェクトA2 史上最大の標的』●主題歌「March From Project A 2」
1988『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』●主題歌「I Need」
1998『WHO AM I?』●主題歌「WHO AM I!?」
2012『ライジングドラゴン』●主題歌「妙手空空」
もれがなければ、この6作品が「監督・脚本・主演・主題歌」でした。ただ国や地域によって、様々バージョンが存在するので、日本で公開されたバージョンを参考にしました。聴ける音源が見つかりませんでしたが、この中だと「WHO AM I!?」が好きです。
ジャッキー・チェンは、意外と歌を多く歌っており、出演映画以外でも歌の提供があります。例えば、 力強く歌うこの「男兒當自強/熱き血潮」、結構好きなのですが、これは、リー・リンチェイ(ジェット・リー)の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』のエンディング・テーマだそうです。また2008年の北京オリンピックで「The Official Album For Beijing 2008 Olympic Games Jackie Chan Edition」というものもあり、この中の①曲目「We Are Ready」や④曲目「少年強」がお薦めです。勿論、何を言っているのか分からないので、音だけですが。
とりあえず思いついたのは、この偉人2人でしたが、まだインドあたりに「監督・脚本・主演・主題歌」をする男がいるのではないかと思いますが、今回は、このあたりで失礼します。