前回の続きです。
今回は、「主語・述語の関係」の種類です。
「主語・述語の関係」には、次の3つの型があります。
①何が どうする。
②何が どんなだ。
③何が 何だ。
どの文法の解説書でも、
だいたい、このような表記だと思います。
ただ、この説明だけでは、
なかなか理解しがたいところがあります。
では、
問題で確認してみましょう。
問題➊
次の各文の「主語・述語の関係」は、どの型にあたりますか。
①犬が 走る。
②あの 魚は マグロだ。
③水が おいしい。
④海が 穏やかだ。
⑤子供が 飛んだ。
では、答えです。
答え
①犬が 走る。 「何が どうする。」型
②あの 魚は マグロだ。「何が 何だ。」型
③水が おいしい。 「何が どんなだ。」型
④海が 穏やかだ。 「何が どんなだ。」型
⑤子供が 飛んだ。 「何が どうする。」型
どうでしたか?
分かる人は、分かるのですが、
分からない人は、分かりません。
taketakechopが説明する場合、
もう少し言葉を足して説明しています。
ただし、
ここからは、
他の解説書などでは、見ない説明のため、
もしかしたら、間違いがあるかもしれませんが、
参考までに読んでください。
結局のところ、
①の「何が どうする。」の
「どうする」とは、「動詞」のことです。
というわけで、
①「何が どうする。」のことを
動詞型「主語・述語の関係」
と呼んでいます。
では、
②の「何が どんなだ。」の「どんなだ」は、何だと思いますか?
「どんなだ」は、「形容詞・形容動詞」のことです。
というわけで、
②「何が どんなだ。」のことを
形容詞・形容動詞型「主語・述語の関係」
と呼んでいます。
③「何が 何だ。」の「何だ」は、「名詞」のことです。
というわけで、
③「何が 何だ。」のことを
名詞型「主語・述語の関係」
と呼んでいます。
こう考えれば、
問題➊を簡単に解くことができます。
確認のため、もう一度、問題➊を。
述語の品詞が
「動詞」か
「形容詞・形容動詞」か
「名詞」かを確かめるだけです。
問題➊
次の各文の「主語・述語の関係」は、どの型にあたりますか。
①犬が 走る。
②あの 魚は マグロだ。
③水が おいしい。
④海が 穏やかだ。
⑤子供が 飛んだ。
答え
①「走る」は、動詞=「何が どうする。」型
②「マグロだ」は名詞=「何が 何だ。」型
③「おいしい」は、形容詞=「何が どんなだ。」型
④「穏やかだ」は、形容動詞=「何が どんなだ。」型
⑤「飛んだ」は、動詞=「何が どうする。」型
となります。
それでは、前回の説明をしたいと思います。
前回の問題➌
次の2文節の文で、主語のある文は、どれでしょうか?
①野菜が 食べたい。
②野菜が 苦手だ。
まず述語の品詞を確認すると、
①「食べたい」は、
動詞「食べる」+助動詞「たい」⇒動詞です。
動詞の場合、注意が必要です。
主語は、必ずその動詞の動作主でなければなりません。
この場合、「食べる」という動作をするのは、
決して「野菜」では、ありません。
「野菜」は、「食べる」という動作を受ける対象なので、
この文には、主語がないということになります。
次に②です。
②「苦手だ」⇒形容動詞です。
述語が「形容詞・形容動詞」や「名詞」の場合は、
「主語」=「述語」となります。
英語の「S Vbe C」と同じ *1 です。
【確認する方法】
もし「主語=述語」なら、
主語と述語を入れ替えることが出来きます。
「野菜が 苦手だ」の主語と述語を入れ替えると、
「苦手なのが 野菜だ。」となり、意味が通るので、
「野菜」は、「苦手だ」の主語だということが分かります。
例
「海は、穏やかだ。」⇔「穏やかなのは、海だ。」
「海」=「穏やかだ」
「彼は、野球選手だ。」⇔「野球選手は、彼だ。」
「彼」=「野球選手」
まとめ
①「主語・述語の関係」には、3つの型がある。
「動詞型」と
「形容詞型・形容動詞型・名詞型」の2つに分けられる。
②動詞型の「主語・述語の関係」のとき、
主語は、必ず動詞の動作主でなければならない。
③形容詞・形容動詞型の「主語・述語の関係」や
名詞型の「主語・述語の関係」のとき、
「主語」=「述語」の状態にある。
※意味が通じなかった場合は、もしよければ教えて下さい。またいろいろ考えたいと思います。
*1:「I am a student.」のとき、「I = a student」です。